ひめゆり資料館が新ガイドブック発刊 等身大で若い世代に沖縄戦伝える 19年ぶり刷新、展示リニューアルの内容を反映


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 【糸満】糸満市のひめゆり平和祈念資料館(普天間朝佳館長)はこのほど、同資料館の新しいガイドブック「展示と証言」を発刊した。2021年にリニューアルした展示内容を反映し、ひめゆり学徒の沖縄戦が若い世代に分かりやすく伝わるようまとめられている。

バスケットボールを手に笑みをこぼす少女たち。ガイドブックでは、沖縄戦の前の生き生きとした学校生活の様子も写真で紹介している
リニューアル発刊された「ひめゆり平和祈念資料館ガイドブック 展示と証言」

 ガイドブックの発刊は04年以来19年ぶりで、3冊目。等身大の少女たちの生き生きとした当時の生活が伝わるよう工夫された常設展示の写真や図版、説明文のほか、イラストも多数盛り込んだ。

 生き残ったひめゆり学徒が、沖縄戦の体験と向き合い継承してきた歩みを伝えようと21年に新設した展示室「ひめゆりの戦後」の内容や、学徒72人による108の証言の展示全文も収めた。

 同館の古賀徳子学芸課長は「展示を見て感じたことを持ち帰り、平和や命の尊さを考えてほしい。平和学習にも活用できる」と話した。

 ガイドブックはA4版横、全177ページで税込み2500円。電話申し込みによる購入(郵送)も可能。問い合わせはひめゆり平和祈念資料館、電話098(997)2100。
 (岩切美穂)