コロナ禍越え、競技に打ち込める環境目指す 「3年生は悔いのない最後の夏に」 県高体連会長に就任した城間敏生さん


社会
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 沖縄県高校体育連盟の新会長に就任し「生徒が競技に打ち込めるような環境づくりを目指していく」と語る。「コロナ禍での部活動制限もなくなり、3年生は悔いのない最後の夏にしてほしい」とエールを送る。

 4月から母校である浦添高校へ校長として赴任した。「今を大事に」という言葉を常に自分に言い聞かせ、教育現場では生徒たちに無限の可能性があると信じ接してきた。「今は教師と生徒の立場かもしれないが、沖縄や日本、世界をリードする人材が出てくるはずだ」と一人一人の個を尊重してきた。

 部活動の現場で指導者による暴言やハラスメントがゼロではないことに触れ「根絶は喫緊の課題」と決意を込める。「選手ファーストで、まずは生徒たちの人権を大切にしなくてはいけない」との思いは強い。「そこからどう育てていくかがテーマになる。社会全体の大きな流れの中で指導の在り方をしっかり考えていかないといけない」と熱いまなざしを向ける。

 高校時代はバレーに打ち込み「県内上位チームとも互角に戦える力があった」と青春時代を懐かしむ。顧問もいたが、技術的な面では「卒業生らが外部コーチとして指導してくれた」と先輩後輩のつながりに感謝する。新しく副会長となった宇地原光氏(石川高校校長)、継続して務める名幸哲副会長(小禄高校校長)、花木光成理事長(那覇商業高教諭)もバレー部出身で気心の知れた仲間だ。部活動の顧問として大会運営、審判などを共にし県勢の底上げを図ってきた。「偶然の巡り合わせ」と笑うが、全競技の技術向上と発展を支える県高体連役員として気持ちを引き締め直した。

 浦添市出身の58歳。子は1男2女。

(大城三太)