村所有の公共施設でAV撮影 村「事実関係確認する」 遊休施設の利活用法に疑問の声


社会
この記事を書いた人 琉球新報社
大宜味村役場仮庁舎

 【大宜味】大宜味村が所有し、民間事業者に貸し出している公共の遊休施設内で、アダルトビデオ(AV)が撮影されていたことが11日までに分かった。村は琉球新報の取材に「全く知らなかった。(施設を)貸し出している会社から事実関係を確認する」と回答した。AV制作会社が一時的に施設を借りて撮影した可能性があり、村内では公共施設の利活用の在り方を問題視する声が出ている。

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 撮影された映像には、海に面した特徴的な窓辺などが映っていることが確認された。この施設を賃借し、運営する事業者のホームページによると、施設管理事業の一環として、使用目的に応じて時間制で施設を貸し出している。

 施設を運営する事業者は「施設利用に当たり、許可申請書に使用目的の記載を求めており、撮影の際は公序良俗に反しないよう口頭で説明している」などと説明した。運営事業者によると、昨年10月26日午前8時~午後9時頃まで使用申請が出ており、この日時で撮影された可能性がある。

 使用目的は「撮影」とのみ記載され、使用者は内容確認時に「グラビアの撮影だ」などと述べていたという。虚偽の内容で申請した可能性があるほか、運営事業者のチェック体制の不備もあったとみられる。

 事業者の代表は「アダルトビデオの撮影と分かれば申請はすべて断っている。思い入れを持った人がたくさんいる場所で、イメージを損なうような利用は絶対に避けてほしい」とし、事前確認の徹底や利用規約や受付方法を再検討する考えを示した。琉球新報はAVの制作会社に対して、事実関係や撮影時期などを問い合わせたが「担当者に確認する」とし、1日までに回答はなかった。
 (武井悠、金城大樹)

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