カボチャが高い 冬春期主力の沖縄県産が不作 輸入物も減産


この記事を書いた人 琉球新報社
リウボウストアの店頭に並ぶ国産カボチャと輸入カボチャ(提供)

 カボチャが輸入、国産とも卸価格が約2~3倍に値上がりしている。平年は1キロあたり200~300円ほどだが、今年は500~600円程度に上昇し、県内の小売店での販売価格も上がっている。主要輸入国のニュージーランドで発生した台風による減産や、国産でも1~4月の主要生産地となる沖縄が寒暖差に見舞われて不作傾向が重なったことで価格が跳ね上がった。

 ニュージーランドは2月に台風に見舞われ、カボチャを含む農産物に甚大な被害が出た。ニュージーランド産カボチャを扱うリウボウストアでは、仕入れ価格が例年の約3.6倍になったという。

 県産カボチャも値上がりしている。県内の小売店での販売価格は、リウボウストアでは1~4月期で前年同期比約1.8倍。イオン琉球は1~4月期は前年同期比で約1.3倍となった。

 JAおきなわによると県産カボチャは冬の寒暖差もあり、例年より不作傾向なことも価格高騰の要因の一つだという。特に宮古や北部の生産地で出荷量が伸びなかった。

 県全体の1~4月の出荷量は、前年同期比の75%ほどにとどまるとみられるという。5月以降は他府県の出荷が始まることから、流通量が回復すれば卸、小売ともに価格も徐々に例年並みに戻るとみられる。
 (福田修平)