畑(首里東)個人追い抜き大会新で優勝 団体スプリントは北中城Aが制す 県高校総体2023


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3キロ個人追い抜き決勝 コーナー付近で快調に飛ばす首里東の畑祐太郎=13日、沖縄市の県総合運動公園自転車競技場(ジャン松元撮影)

 2023年度県高校総合体育大会が13日、先行競技の自転車を皮切りに始まった。高校生が全31競技で熱戦を繰り広げる。自転車の第1日は県総合運動公園自転車競技場で行われ、男子3キロ個人追い抜きは畑祐太郎(首里東)が大会新記録となる3分39秒987で優勝した。4キロ団体スプリントは北中城A(井上幸洋、大城朝海、久貝一心)が全国高校総体参加標準記録を超える1分7秒198で制した。14日はロードレース、15日はポイントレース、4キロ速度競争などが行われる。

 「大会新記録はうれしいが、狙っていたのは3分33秒台。誰も超えられないタイムを出したかった」。男子3キロ個人追い抜きを3分39秒987で走り抜けた畑祐太郎(首里東)は、悔しさを隠さなかった。

 最終7組、1人で走った畑。観客だけではなく同じ種目に出場した他選手からもげきが飛ぶ中、序盤と中盤は22~23秒台の走りを見せた。だが終盤は「だれてしまって24秒台まで落ちた」。それでも記録を更新し、会場からは歓声が上がった。

 3月の全国選抜で県高校新記録となった3分29秒661を出した後、風の影響を受けない屋内競技場で行われる5月15日の全日本を見据え、スピードを重視する練習を積み重ねてきた。県高校総体でも踏み込む力は要するが、スピードが出ると落ちにくくなるよう、ギアを重めに変えて臨んだ。

 「いい練習はできていたが、きょうの結果からすると、改善する余地がある」と反省を口にした畑。全日本で狙うのは「3分20秒台前半での表彰台」だ。「フィジカルは鍛えてきた。自分を信じて、メンタルを切り替えて臨みたい」。県総体での優勝と記録更新、関係者からの激励を追い風に全日本の会場、静岡へ旅立った。
 (安里周悟)