「平和の礎」24万1686人の名前を読み上げへ 6月1~23日、参加者を募集 配信サポーターも募る


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沖縄戦戦没者の名前を読み上げる活動の参加者を募る実行委のメンバー=15日、県庁

 沖縄「平和の礎」名前を読み上げる集いの実行委員会が15日、県庁で会見を開き、6月1~23日にかけて、糸満市摩文仁にある平和の礎に刻まれた戦没者の名前を読み上げるボランティアを募集した。

 活動を開始した2022年は1500人が参加した。今年は県内外の小中学校など約30校が参加を予定しているが、地域別では宜野座村や嘉手納町で申込者がいないため、参加者を募っている。

 活動は、戦没者24万1686人の名前を生中継で読み上げていく方法で、個人のパソコンなどを活用してオンラインで発信するほか、一部地域では公民館などの場所を設定するという。1日は北谷町出身者の読み上げから始まる。

 町田直美実行委員長は会見で、戦没者の名簿整理のほか、6月からはインターネット配信を手伝うサポーターの募集を呼びかけた。

 会見には同実行委顧問で、1995年の大田昌秀県政時、知事公室長として「平和の礎」の建設に携わった高山朝光氏も出席した。

 復帰51年目の今、台湾有事を想定して在沖米軍基地の強化や自衛隊配備が進む現状を憂慮する高山氏は「戦没者の名を読み上げることで、恒久平和や基地のない島を願った平和の礎の理念を次代へ継承したい」と訴えた。

 参加などの問い合わせはokinawa.ishiji@gmail.comまで。
 (嘉陽拓也)