沖縄の伝統芸能組踊を映像化した映画「シネマ組踊『孝行の巻』」の県内での再上映が19日、那覇市のシネマパレットで始まった。上映は6月1日までの2週間限定。初日は、宮平貴子監督が舞台あいさつに登壇した。
映画は組踊の歴史や特徴を解説。組踊創始者・玉城朝薫作「孝行の巻」の舞台を、出演者のアップや動きに合わせた撮影など映画ならではのカメラワークと上質な音響で多角的に表現した。
県内では2022年9月に公開。今年1月の東京(ユーロスペース)での公開を皮切りに、全国12カ所以上の劇場で公開している。東京での初日は満席でリピーターもいたという。
宮平監督は「たくさんの人が訪れてくれてうれしかった」「ウチナーンチュとしてのアイデンティティーを補ってくれた作品。古典芸能の素晴らしさを多くの沖縄の人に届けたい」と話した。映画を見た高良哲也さん(57)は「純粋なストーリーと地謡の音色に引き込まれた」と話した。
上映時間は25日まで午後0時半開始、26日~6月1日までは午前10時半開始。20、21、27、28日には出演者や監督などの舞台あいさつもある。
(田吹遥子)