沖縄物産企業連合(那覇市、羽地朝昭社長)は29日、2023年2月期決算を発表した。NHKの連続テレビ小説「ちむどんどん」の効果で県外での県産品販売が伸びたほか、コロナ禍からの観光需要の回復で土産品市場が活性化するなど売上高は前期比10・1%増の32億7400万円、経常利益は26・0%増の7700万円で2期連続の増収増益となった。前期に続き最高益で、純利益は10・8%増の3825万円を確保。2年連続配当も実施した。
売り上げの7~8割を占める卸事業は同9・6%増の24億2113万円。「ちむどんどん」放映による県産品の売り上げ増を見込み、県外でフェア開催に力を入れたことが奏功した。ピークを過ぎた後半はコロナ禍の制限緩和で県内の観光需要の回復が土産品関連の販売につながった。店舗営業は神奈川県の新規店を合わせ全店で黒字化に成功し、11・5%増の8億5286万円となった。
来期は観光市場の回復で2・3%増の33億5千万円を見込む。一方、仕入価格や物流費などで経費が増え経常利益は9・1%減の7千万円を予想した。羽地社長は「マーケット拡大を図り、DXを加速させることで業務の効率化を推進したい」と話した。
(謝花史哲)