コラソン逆転、白星発進 豊田合成に27-25 JHL開幕


この記事を書いた人 田盛 良一
守備を突破し、シュートを決めるコラソンの赤塚孝治=14日、東京都の墨田区総合体育館(池田哲平撮影)

 日本ハンドボールリーグ(JHL)の2015―16シーズンが14日、東京都の墨田区総合体育館で開幕した。昨季4位の琉球コラソンは昨季7位の豊田合成に27―25で勝利し、白星スタートを切った。コラソンは豊田合成の好守に阻まれ、序盤から追う展開だったが、後半終盤から守備が機能し、勝負どころでGK内田武志がファインセーブを連発。走る展開で豊田合成を一気に逆転して接戦を制した。次戦は15日、山梨県の緑が丘スポーツ公園体育館で昨季8位のトヨタ紡績九州と戦う。

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 豊田合成との初戦で、序盤から硬さが見られた琉球コラソン。ミスで得点機会を逸する場面も多く、昨季リーグMVPのエース・棚原良は豊田合成に2~3人で徹底マークされ、得意の突破を発揮できない。相手をロースコアで抑えていたものの、相手GK・藤堂聖二のセーブもあり、得点の積み上げができず、追う展開が後半中盤まで進んだ。
 だが、東長浜秀吉監督は「競り合いは想定通り。最後の10分が勝負だ」と冷静に戦況を見守っていた。東長濱監督の読み通り、最終盤はコラソンが地力を見せつける。守備から流れを引き寄せ、速攻につなげる展開を徐々に見せ、新加入の選手が勝負どころで躍動し、逆転劇につながった。
 棚原にマークが集中する中で、投入された又吉裕喜は低身長ながらも、バネを使った素早いステップで相手の守備を翻弄(ほんろう)。ミドルシュートを決めるなど、攻撃にアクセントを加えた。左利きの福田丈は難しい体勢のシュートを着実に決めた。
 ドイツでのプレー経験もある赤塚孝治は持ち味の独特の攻撃リズムを存分に発揮。鮮やかなシュートフェイクやパスフェイクで相手ディフェンスを突破し、勝負どころで得点した。
 筋力トレーニングに時間をかけて体をつくってきたという赤塚は「下半身もキレているし、自信もある。自分らしいプレーに専念できた」と語る。福田は「社会人選手権で豊田合成に負けているので勝ったことで波に乗れる」と次戦に向けて意気込んだ。又吉は「1本目のミドルシュートが決まったので気持ちが乗ってプレーすることができた」と振り返った。
 松信亮平主将は「各選手とも個性が強いのでなじむまで時間が必要だが、試合の中で成長し、いいところでいいパフォーマンスができていた」と語り、「11月の4戦は全て勝つという気持ちで臨んでいる」と連勝を誓った。(池田哲平)