有料

沖縄防衛局職員が繰り返した暴言とは 辺野古新基地建設へ抗議する市民に向け


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄防衛局(資料写真)

 【辺野古問題取材班】辺野古新基地建設への抗議行動が続く本部港塩川地区で6日午後、抗議する市民らに対し沖縄防衛局の非常勤職員が「気違い」と複数回、発言したことを、市民が録音した音声で本紙記者が確認した。沖縄防衛局は事実を認め「抗議者に対する不適切な発言はあってはならない」との認識を示した。現場にいた市民は「何度も言うのでひどいと思った。防衛局の対応としてどうなのか」と憤った。

 市民らによると、土砂を積んだダンプカーの前をゆっくり歩く抗議行動をしていた午後2時ごろ、市民側の男性1人と女性2人が発言を受けた。録音された音声では、職員が拡声器で市民らに移動を促した直後、「気違い行動はやめてください。気違いですよ」と発言した。市民らが理由を尋ねると、職員は「車の前だ。分からないのか。工事をしている。それだけだ」などと答え、その後も市民らと職員の間で激しいやりとりが2分ほど続いた。

 防衛局は取材に対し「局職員が気違いとの言葉を使用した、不適切な発言を行ったと承知している」と事実を認めた。その上で「局職員による不適切な発言があったことは遺憾だ。適切な警備活動を行っていくよう指導を徹底し、事実関係を確認の上で適切に対処する」とコメントした。

 市民らによると、職員からの暴言は2~3カ月ほど前からあったという。

 市民らは午後5時ごろまで塩川地区で抗議活動を続けた。土砂を積んだダンプカーの前で抗議する市民らに対し、警備員らが「業務の妨げになります。速やかに横断をお願いします」などと移動を促す様子が見られた。
 (武井悠、金城大樹)