日本軍が“最終戦線”を敷いた町 沖縄・八重瀬の「魄粋之塔」で戦没者追悼式


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戦没者を追悼し、魄粋之塔に手を合わせる参列者=6日、八重瀬町の具志頭城址公園

 【八重瀬】沖縄県八重瀬町は6日、具志頭城址公園内の魄粋(はくすい)之塔で戦没者追悼式を開いた。遺族や町関係者、町内小中学校の児童生徒ら約70人が参列し、沖縄戦の犠牲者の冥福を祈った。

 新垣安弘町長が「現在の平和な生活は戦没者の犠牲の上に築かれている。平和の大切さを次世代に引き継ぎたい」と式辞。町遺族連絡協議会の宮城博会長(77)は「悲しい歴史を再び繰り返さぬよう、(戦争の悲惨さを)継承する責務を果たしていきたい」と述べた。

 沖縄戦で日本軍が最終戦線を敷いた八重瀬町内では、町出身者(旧具志頭村、旧東風平町)約7千人をはじめ避難民を含む多数が犠牲となった。魄粋之塔には、周辺で見つかった1万150人の遺骨が納められた。

(岩切美穂)