「怒りが広がっている」 差別発言受け、市民団体が国に謝罪要求 辺野古新基地建設巡り 沖縄


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差別発言に対して抗議する本部町島ぐるみ会議と辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議現地闘争部会などのメンバーら=12日、嘉手納町の沖縄防衛局

 本部町島ぐるみ会議と辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議現地闘争部会は12日、嘉手納町の沖縄防衛局を訪ね、辺野古新基地建設抗議活動中の市民に対して同局職員が差別発言をしたことへの抗議文を宮津智文次長に手渡した。同日、沖縄防衛局前で抗議集会も開き75人が参加した。

 抗議文では「抗議行動は県民として当然の意思表明」とし、差別発言に対して「怒りが広がっている」として防衛局の謝罪と再発防止を求めている。

 日常的に「職員からさまざまな命令を浴びせられ、精神的苦痛を受けている」とも指摘した。

 本部町島ぐるみ会議の原田みき子さんは「過重な基地は必要ない。いまだに沖縄を捨て石にしている」と話し「戦争反対は人として当然の行い。これに暴言が浴びせられた」と抗議した。

 宮津次長は「職員は安全確保や危険回避のため必要な対処を行っている」とした上で「今回の不適切な発言については大変遺憾だ。適切な警備活動をするよう指導していく」と述べた。

 警備の指導マニュアルの有無や当日のやりとりの詳細を把握しているかとの質問に対して明確な返答はなかった。
 (金盛文香)