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健康増進やSDGsへの取り組み シェアサイクルの広がり <けいざい風水>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 シェアサイクルをご存じでしょうか? 表記の通り「自転車をシェア」することが語源となります。シェアサイクルは、新型コロナウィルス感染拡大時に密を避けられる交通手段として利用者が増え、沖縄県下では那覇市およびその近郊で増加しています。

 私も転勤を機にシェアサイクルを利用し始めました。電動アシスト付き自転車だと上り坂でも平たんな場所と変わらずペダルをこげる技術の進化に感嘆し、車通勤ではその存在が分からなかった小売店や飲食店、周辺景色の素晴らしさに気づき、日々新たな発見につながっています。

 移動シェアリングサービス(シェアサイクルやカーシェアリングなど)の市場規模は2022年度は2630億円で、5年後の27年度には5755億円と倍増、30年度には1兆円を超えることが予想されています。市場拡大の背景には、密回避によるコロナ感染防止や健康増進意識の高まり、ガソリン価格高騰や物価上昇による節約志向が考えられます。また、昨今は移動シェアリングサービスだけでなく、モノやスペースなどさまざまな形態のシェアリングサービスが普及し市場規模を拡大しています。

 SDGsの視点からは「住み続けられる街づくりを」「つくる責任つかう責任を」「気候変動に具体的な対策を」の達成につながり、個人でも「持続可能な社会」に貢献することができます。

 健康増進やSDGsへの取り組みからシェアサイクルを一度利用しみてはいかがでしょうか?新たな発見につながるかもしれません。

(沖縄銀行若松・波之上支店支店長 大城歩)