1階で購入した水産物を2階で飲食 泊漁港に10月開業「なはまぐろ市場」 買受人直売センターの移転新築で機能を強化 


この記事を書いた人 琉球新報社
泊漁港内に新しく建設される水産物直売所「なはまぐろ市場(仮称)」(那覇地区漁協提供)

 那覇地区漁業協同組合(山内得信組合長)は、泊漁港の競り市場に隣接する「泊買受人直売センター」の機能強化を目的に、漁港内に同センターを移転新築する。新直売所の名称は「なはまぐろ市場(仮称)」で、10月ごろに完成予定。

 1階に水産物を販売する泊魚市場買受人協同組合の各店舗が入居する。2階は1階で購入した水産物を飲食できるスペースや、市魚であるマグロに関する展示スペースを整備する。

 21日、那覇市議会6月定例会一般質問で赤嶺文哉経済観光部副部長が山川典二氏(自由民主)の質問に答えた。総事業費約3億2千万円のうち、約2億3千万円は沖縄振興特定事業推進費民間補助金を活用する。市も約3千万円を助成する予定で、6月定例会に補正予算案を提出している。

 泊漁港を巡っては、県漁連の競り市場が2022年10月に糸満漁港に移転したため現在は那覇地区漁協のみが競りを開いている。市によると、昨年12月から今年5月末までの泊漁港での水揚げ量は約2484トン。

 泊漁港の再整備事業を進めている那覇市は、今年10月から解体工事が始まる県漁連の競り市場(旧荷さばき施設)の跡地利用について、泊漁港全体を管理する沖縄県と調整を進めていく方針を示した。
 (吉田健一)