56万筆の「門前払い」に抗議 新基地断念の請願が審議未了 市民らが緊急集会 沖縄・那覇


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
衆参両院に提出した新基地建設断念を求める請願が、審議未了となったことに抗議する緊急集会の参加者ら=22日、那覇市の県民広場

 「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」が衆参両院に提出した新基地建設断念を求める請願が、通常国会閉幕で審議未了となったことを受け、同会議は22日、那覇市の県民広場で緊急抗議集会を開いた。関係者50人以上が参加した。約56万筆が集まった請願に対して議論が尽くされない、機能不全な国会の在り方に怒りの声を上げ、頑張ろう三唱で新基地を沖縄に造らせない思いを確認し合った。

 オール沖縄会議では、新基地建設断念を求める署名55万9224筆を集め、衆参両院に請願を提出した。21日に開かれた衆院安全保障委員会と参院外交防衛委員会の理事会では、請願に反対した政党が複数あったため、共に採択に至らなかった。

 オール沖縄会議共同代表で署名実行委員長を務めた稲嶺進・前名護市長は「新基地建設は駄目だという多くの意思表示に対し、門前払いをする。国民の権利を妨害する許されない行為だ」と述べ、採択に反対した政党に強い憤りを示した。
 (小波津智也)