沖縄公庫、創業融資が47%増 22年度 コロナ緩和による意欲高まり


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 沖縄振興開発金融公庫が23日発表した2022年度の創業融資実績は、前年度比47.7%増の492件、融資額が同45.8%増の35億円だった。新型コロナウイルスの影響緩和に伴う創業意欲の高まりや、行政、関係機関による創業支援の体制整備が増加につながった。地銀など民間金融機関との協調融資も伸びた。

 融資時点で(1)創業前(2)創業後1年以内―の事業者を対象にした融資を「創業融資」と定義して集計した。コロナ関連融資が急拡大した20年度は659件(計43億3600万円)と前年度から急増。創業間もない(2)が大半を占めた。一方、22年度は(1)が存在感を増し、全492件中295件を占めた。コロナからの回復に加え自治体や商工会など地域の経済団体、支援機関が連携し、融資に必要な創業計画書作成や相談窓口設置といった支援体制ができたことも増加を後押ししているという。業種別では飲食や美容・理容関連の創業前融資が目立つ。

 22年度は492件のうち、民間金融機関との協調融資も44件(4億3千万円)あり、前年度から34件(2億9千万円)増加した。公庫の担当者は「民間に入ってもらうことで、公庫に足りない経営資源リソースを生かしたサポートができる」と利点を語った。
 (當山幸都)