ユニオンが全店舗「五つ星」 県内スーパー初のHACCP取得 衛生管理でアプリ活用も


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HACCP認定証を受け取った野嵩商会の仲村明社長(左から3人目)、仲村知充専務(左端)、経塚店の高宮賢店長(右端)、県食品衛生協会の佐久本武会長=6月30日、浦添市のユニオン経塚店

 フレッシュプラザユニオンを運営する野嵩商会(宜野湾市、仲村明社長)が県内のスーパーマーケットとして初めて全店舗で「HACCP型食の安心・安全五つ星」認定を取得した。30日、ユニオン経塚店で行われた授与式で、仲村社長が県食品衛生協会の佐久本武会長から認定証を授与された。

 「HACCP型五つ星」とは、安心で安全な食品を提供するために事業者が行う衛生管理対策の実施状況などを店頭に掲示し、食事や食品を購入する際の目安とする制度。

 従事者の健康診断や害虫などの駆除対策の実施など五つの項目を満たした施設が認定され、県内ではこれまでに11施設が認定を受けている。

 野嵩商会では2021年に健康状態や店内清掃などのチェックリストをスマホやタブレットで共有できるアプリを導入するなど、衛生管理に取り組んだ。仲村社長は「食を扱う以上、安心・安全は最も必要。五つ星認定に向けて全店舗、全職員が一丸となって取り組んだ」と述べた。

 21年6月の改正食品衛生法施行により全ての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理の実施が義務化された。県食品衛生協会によると、県内での認知度は約80%と広がりつつあるものの、実施している施設は50%以下と伸び悩んでいる。

 佐久本会長は「ユニオン全店舗での導入により県全体の意識向上につながるのでは」と期待を寄せた。 (普天間伊織)