沖縄のPFAS汚染、国連で報告へ 「宜野湾ちゅら水会」が渡航費募る


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沖縄のPFAS汚染を国連で訴えようと渡航費のカンパを呼びかける宜野湾ちゅら水会のメンバーたち=3日、那覇市泉崎の琉球新報社

 米軍基地周辺から有害性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が検出されている問題で、市民団体「宜野湾ちゅら水会」は、17日からスイスで開かれる国連の先住民族の権利に関する専門家機構(EMRIP)会議に現地参加する。出発を前に9日午前11時から那覇市泉崎の県民広場で渡航費への寄付を募る街頭活動を実施する。3日に那覇市の琉球新報社を訪れたメンバーらは「問題解決に向けた活動を続けるために、多くの県民に協力してもらいたい」と呼びかけた。
 同会は昨年8月に普天間第二小で独自の土壌調査を行い、PFASによる汚染を確認している。宜野湾市や県、沖縄防衛局、国会議員らを通して、汚染源の特定へ基地立ち入りなどを米側に求めてきたが、明確な回答を得られていない。これらの問題をまとめた報告書をEMRIPに事前に提出。現地で発表の機会を求めていく。
 会議は17~21日までの5日間でコーディネーターを含め5人が現地を訪問する予定。同会の照屋正史さんは「国内で訴えてきたが米は動かない。市民は待っていられない。まずは一歩踏み出したい」と話し、国連が米に勧告することを望む。
 渡航費の寄付についての問い合わせは宜野湾ちゅら水会電話090(8290)6577。 (慶田城七瀬)