JTAとRAC「値上げしたが集客できず」 宮古-那覇、石垣-那覇の2路線を値下げ


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那覇空港

 日本トランスオーシャン航空(JTA)と琉球エアーコミューター(RAC)が4月18日から値上げしていた離島割対象路線のうち、競合他社も就航する宮古―那覇、石垣―那覇の2路線の運賃を、6月22日から値上げ前の価格に戻していたことが6日、分かった。同日に開かれた県議会新沖縄振興・公共交通ネットワーク特別委員会で、大嶺寛交通政策課長が下地康教氏(沖縄・自民)に答弁した。

 JTAとRACは燃料価格高騰などを背景に、4月18日から離島在住者を対象とした割引対象となる10路線で、航空運賃を9%値上げしていた。宮古―那覇は片道9千円、石垣―那覇は同1万1650円に値上げしたが、6月22日から、宮古―那覇は同8250円、石垣―那覇は同1万700円に戻した。

 JTAの担当者は本紙の取材に対し「収益を確保するために値上げしたが、集客ができず余計に収支が悪化したため、価格を下げざるを得なかった」と説明した。

 県交通政策課交通企画班の平良友嗣班長は「離島住民の重要な移動手段のため、予算を増額して約4割補填(ほてん)にしていた。これからも事業者と連携し、離島住民の負担軽減に務めていきたい」と話した。
 (與那覇智早)