糸満ハーレー「アヒル取り」は動物虐待と指摘 愛護団体、県警に告発状 「伝統は時代に合わせ改善を」と主張 沖縄


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記者会見する(右から)岡田千尋さん、本田京子さん=10日、県政記者クラブ

【糸満】6月21日の糸満ハーレーで行われた「アヒル取り競争」は動物虐待に当たり動物愛護法に抵触する疑いがあるとして、NPO法人アニマルライツセンター(東京都)の岡田千尋代表理事は10日までに、県警に告発状を提出した。岡田さんらは同日、県政記者クラブで会見し、ハーレーの主催者に対して生体を使用しないよう求めた。

東恩納博糸満ハーレー行事委員長は「(アヒルへの虐待行為をしないよう)会場放送を行うなど十分対策をしている」と話している。県警は受理の有無について「相手もいるので回答を差し控える。関係機関への照会を含め今後の対応は検討したい」と回答した。

告発状によると、東恩納行事委員長は暴力的行為が予測できたにもかかわらず対策を行わなかったとし、氏名不詳の参加者2人はアヒルの頭を壁に押し付けたり首をつかみ海に沈めたりしたとしている。

2015年以降3度、文書や電話で中止を求めたが、改善が見られないため告発に踏み切ったと説明した。岡田さんらは「地域の伝統だとしても、動物が死んだり傷ついたりする伝統は時代に合わせて改善すべきだ」と主張した。
(岩切美穂)