停電時の熱中症対策どうする? 「台風銀座」沖縄県民の経験に学ぶ


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江

「台風銀座」と呼ばれ、台風時の「やーぐまい(家にこもる)」生活にはある程度慣れているはずの沖縄県民だが、その中でも大きなダメージを受けるのが「停電」だ。夏場の停電で特に気になるのが「熱中症」の危険だ。停電中の家の中で気をつけたいポイントをまとめた。

国(環境省など)が発行している資料によると、

【効果的に体温を下げる方法】として

 

・上着を脱ぐ、もしくは服の締め付けを緩め、風通しを良くする。
・皮膚に濡らしたタオルやハンカチを当て、うちわや扇風機で風を送る。
・服の上から少しずつ冷やした水をかける。
・水シャワーを浴びる
・首、わきの下、足の付け根などに水のうや冷えたペットボトルなどをあてる。
・のどが渇いてなくてもこまめに水分補給をする。
・ネッククーラーなどの冷却グッズの活用

 

などの対策がある。

台風時は停電に加え断水が発生する場合もあり、水の利用も思うようにできない人もいるだろう。あらためて普段からの備蓄や対策の重要性を痛感した人も多いのではないだろうか。

事前の対策のポイントとして、

 

・いざと言うときに冷却にも飲料水にも使えるように、ペットボトルに水を入れて冷凍しておく。

・飲料や非常用トイレを備蓄する。

・浴槽やバケツ等に水をためておく。

 

また、子を持つ親にとっては、特に子どもの体調管理に気をつかう。子どもは自分ではなかなか体温調整が難しいもの。停電でエアコンが止まっても、暴風で窓も開けられない。

1歳と4歳の子がいる30代の女性は「うちわであおいでも、私が手を休めると子どもはすぐに汗をかくし、暑さでぐずる。朝まで落ち着いて眠れませんでした」と話す。

停電の中で過ごす子ども

暴風警報が解除された日、県内のスーパーでは発熱時におでこ等に貼る「冷却ジェルシート」の棚が品薄になっている光景も見られた。

沖縄の夏はまだ長い。今回の経験を踏まえ忘れないうちに対策を進めたい。