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8月の沖縄景気「回復」を維持 個人消費や観光需要など堅調 日銀那覇支店


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 日本銀行那覇支店(小島亮太支店長)は10日発表した8月の県内金融経済概況(主要指数6月)で、個人消費や観光需要で堅調な動きが続いていることなどを踏まえ、県内景況は「回復している」との判断を据え置いた。

 観光関連では、6月の主要ホテルの客室稼働率が前年同月比12.6ポイント上昇の63.9%となった。台風2号によるキャンセルもあったが、新型コロナウイルスの影響緩和や全国旅行支援が後押しした。7月の速報値は72.5%で、夏場に向けて回復傾向が続く見通し。

 個人消費はコロナの5類移行で外出機会が増え、消費意欲が増加したことなどから、百貨店・スーパー、コンビニ、ドラッグストアで売上はいずれも前年を上回った。自動車登録台数も観光シーズンを控えたレンタカーの納車が増加し、前年を上回っている。

 設備投資関連は、6月の新設住宅着工戸数が前年比62.6%増と4カ月ぶりのプラスとなった。大型の着工案件があり「あくまで単月の動き」(小島支店長)といい、7月に「弱めの動きとなっている」に引き下げた住宅投資の判断に変更はない。

 目先の県内経済は、台風6号や賃金上昇圧力の影響が予想されることを踏まえた上で、7月と同様「回復が続くとみられる」とした。
 (普天間伊織)