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食品ロス、地産地消、伝統料理の継承 地域と地続きの家庭科学ぶ 沖縄・西原中 研究授業に食のプロも協力


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家庭科で電子黒板を使用して発表する西原中学校1年3組の生徒=6月27日、西原町立西原中学校

 【西原】西原中学校(平良真也校長)で特色のある家庭科の授業が行われている。1年3組の授業でテーマは「家族・地域とつながる食生活」。全12時間の家庭科研究授業を東江(とうえ)倫子教諭が担当した。検証授業のプロジェクト報告会には協力した町内の生産者、JA職員、食生活改善推進員(食改)や栄養士を招待して8つの班が3分間の発表をした。

 1班は、給食の残りはご飯が多いと聞き「めざせご飯の食品ロスなし」のプロジェクト名で、ハンダマ入りのジューシー(炊き込みご飯)を考えた。調理実習では食改から野菜の切り方を習った。ご飯は炊くのに時間がかかったと反省していた。別の班では食品ロスをなくすためのポスター掲示や校内放送、動画作成のプロジェクトもあった。

 食改の下地恵美子さん(75)は「地産地消や食品ロスの発表は、学校全体や地域にも広めてほしい。買物は手前側から買って食するのも大事」と話した。

 JAファーマーズマーケット西原うんたま市場の新崎桂太郞さん(34)は「うんたま市場の商品ラベルには産地名と生産者が書いてあるので見て購入し、地産地消に協力して」と笑った。

 栄養士の磧(せき)紗希さん(31)は「ジューシーを作った1班は、給食で不足しがちな芋を使用するなど、減塩でいいメニューだった。ハンダマは最後に混ぜ込んだが、一緒に炊き込むと鮮やかなピンク色になるので魅力的だよと話し、家庭でも実践してほしい」と話していた。

(小波津昭子通信員)