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活気ある「石垣市」 観光客増への対応急務 <けいざい風水>


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 石垣市は今年2023年7月10日に住民基本台帳人口が初の5万人に達しました。15年に4万9千人を超えて以来約8年の期間で千人増加となりました。10年に空路・海路を含め87万3千人だった入域旅客数も、コロナ禍前の19年には163万人とおよそ倍増となりました。コロナ禍でいったんは入域客数も減少となりましたが、今年は夏場に向けてコロナ禍以前に近い推移となっています。

 そのような中、インフラ整備では新空港アクセス道路の工事、空港滑走路延長計画、空港跡地区画整理事業などが計画されています。また、石垣市役所跡地では、24時間営業のスーパーマーケットや食品・衣料品・フードコートやテナントを併設した大型商業施設の建設が計画されています。市民サービス窓口もあり、住民票などの各種証明書を受け取ることができるなど市民生活の利便性向上が見込まれます。

 上層階は300人収容可能な多目的ホールも併設するホテルが入居、さらには水族館を誘致し、観光客増加が見込まれます。また、リゾートゴルフ場の開発計画もあり、今後ますます観光客が訪れるのではないかと期待しています。

 一方、日本全土からの観光客のみならず、クルーズ船での海外からの観光客も増加しており、受け入れ態勢の整備も必要となってきています。案内板の設置や多言語に対応できる設備、スマホ決済やカード決済に対応できるデジタル・DX化対応などの取り組みが急務となっています。石垣市のみならず離島圏である八重山諸島全体で、身近なできることから取り組む必要性がありそうです。

(沖縄銀行八重山支店支店長 前田晋)