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今春のプロ野球キャンプ、経済効果は3年ぶりに100億円台 りゅうぎん総研調べ


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中日2軍キャンプのブルペンで投げ込む仲地礼亜=2月1日、読谷村のオキハム読谷平和の森球場(ジャン松元撮影)

りゅうぎん総合研究所(豊田良二社長)は21日、2023年に県内で実施された国内プロ野球春季キャンプの経済効果を発表した。コロナ対策の行動制限がなく人流回復が顕著となり、県内外客とも増加したことから、県経済に与えた効果(生産誘発額)は前年比2・3倍の101億5300万円で、3年ぶりに100億円台に回復した。

経済効果のうち、宿泊費や飲食費などの直接効果は63億7700万円、他産業や雇用者の消費支出などに波及した間接効果は37億7600万円だった。

2月に春季キャンプを実施した国内球団は前年と同じく12球団中の9球団。5球団で2軍キャンプもあり、開催球場は14球場だった。期間は前年よりやや短くなる傾向にあった。

延べ観客数は37万9千人で同3・3倍と大幅に増加し、コロナ前の水準に回復した。一方でコロナ禍前の19年比の経済効果は28・8%低かった。直接支出額の比率が19年は県外客が8割超を占めたのに対し、23年は7割に届かなかったことも響いた。

今年はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表の宮崎キャンプもあったことから関係者が分散するなど県内への誘客効果に影響を与えたとみられる。

りゅうぎん総研の米須唯研究員は「キャンプが県経済に与えるインパクトは大きい。経済効果の最大化を目指すに当たり消費額の大きい県外客の誘客を促すことが重要。消費行動を促す仕掛けづくりに取り組む必要があるだろう」と話した。(謝花史哲)