バイク使い集団暴行、近隣の強盗事件と手口が類似 那覇署、少年4人の関係性など調べる


この記事を書いた人 琉球新報社
少年4人が逮捕された那覇市壺屋での強盗傷害事件の翌日に、同様の事件が起きた現場の路地=6月19日、那覇市若狭

 那覇市壺屋の路上で6月に発生した強盗傷害事件で、那覇署は21日、強盗傷害容疑で男子高校生2人を含むいずれも17歳の少年計4人を逮捕した。被害男性(38)は徒歩で帰宅途中に突然、襲われたという。顔を殴られ、うつぶせに倒れ込んだところで立て続けに暴行を受け、全治約4週間の骨折などのけがを負った。高校生らはスマートフォンなどを奪い、バイクで現場から逃走した疑いが持たれている。

 6月18日未明、国道330号から住宅街に入った薄暗い路地で男性は襲われた。関係者によると、少年らは1人で歩く男性のそばをバイクで通過するなど、現場周辺を徘徊し周辺を物色していた可能性がある。4人は知人同士で、中には関係性が薄い間柄の少年もいるという。那覇署は21日、夜も明けきらない暗いうちから捜査員を招集。高校生らの自宅などを家宅捜索し、スマホなどの関係資料を押収した。4人の関係性や動機の解明を進め全容解明を急ぐ方針。

 事件発生翌日の19日、市若狭の路上で50代男性が暴行される強盗傷害事件が発生した。今月11日には、市久米の路上で60代男性が複数人に暴行を受け、現金などが奪われた。目撃情報などによると、いずれも少年風の男ら複数人が現場付近からバイクで逃走していて、犯行形態が類似することなどから、同署は関連を視野に捜査を進めている。

 >>>高校生含む17歳4人を強盗傷害の疑いで逮捕 那覇署

県教育長「強い衝撃」 高校生らの逮捕でコメント

 高校生らが強盗傷害容疑で逮捕されたことを受け、半嶺満県教育長は21日、「強い衝撃を受けている。県教育委員会として、これまで善悪の判断や自己統制力などの育成に努めてきたが、残念でならない。このようなことが起こらないよう『豊かな心』の育成に向け、家庭・地域・各関係機関と連携を強化していく」とコメントを発表した。

 半嶺教育長はボリビア日本語学校の視察で26日まで海外出張している。高校生の逮捕を知った県教委の職員は「正直、驚いている」と話した。別の職員は「詳細が分からないのでコメントできない」と戸惑いを見せた。

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