名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局の設計変更申請を不承認とした県の処分を取り消した、国土交通相の裁決の妥当性が争われた訴訟の県敗訴が確定したことを受け、辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議は28日、那覇市の県民広場で緊急県民集会を開いた。主催者発表で300人が参加し、県の上告を受理しなかった最高裁の判断に異議を訴え、県の処分を改めて支持する姿勢を示した。
稲嶺進共同代表(前名護市長)は最高裁の判断について「県民の思いを踏みにじり、さらに苦しめようとしている。絶対に許さない」と糾弾した。「もうこれ以上、基地に苦しめられる思いを続けたくない。最高裁は沖縄を見放したが、われわれは基地建設を絶対に許さないという思いを一つにして頑張っていこう」と呼び掛けた。
県側の代理人を務める加藤裕弁護士が訴訟を報告し、9月4日に判決が言い渡される、国交相が県へ承認するよう是正指示を出したことへの違法性を争う訴訟についても厳しい判決を予想した。「自然や平和を守るという県民の意思という点から(埋め立ては)許されない。どんな判決が出ても変わらないはずだ」と訴え、県の方針を支える取り組みを続けることを誓った。県政与党や国会議員が知事や県民と連帯するメッセージを寄せた後、参加者は「知事の不承認支持」と書かれたプラカードを手に、頑張ろう三唱で気勢を上げた。
(小波津智也)