世界ボクシング評議会(WBC)スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦が28日に宮城県のゼビオアリーナ仙台で行われる。同級王者のカルロス・クアドラス(メキシコ)に挑む同級2位の江藤光喜(本部町出身、白井・具志堅スポーツ)が27日に仙台市内で調印式と記者会見に臨み、チャンピオンベルトの獲得に強い意欲を示した。戦績はクアドラスが33勝(26KO)1分け、江藤が17勝(13KO)3敗1分け。試合の様子はBS放送WOWOWで午後5時15分から無料放送される。
強い自信を胸に抱き、江藤光喜が世界王者に挑む。リラックスした表情で会見に臨んだ江藤は、世界王者と対戦できることに感謝の気持ちを示しつつ、「俺の手が上がる試合にする」と勝利をつかみ取ることを宣言した。
会見の後に行われた計量はクアドラスとともに1回でパスした。フライ級から1階級上げて減量苦から解放された江藤は、「(王者は)減量がきつかったというイメージ。俺の方がいい感じ」と優位に立っていることをアピールした。世界戦が決まった時点から「試合は始まっている」と言い、「ベルトはあそこにある。明日(28日)はあれを取りに行く」とクアドラスが手にしている王者の証をにらみつけた。
これまで無敗の戦績を誇る王者について、「KO率が高い。パンチに気を付けなければ」と警戒感をにじませる。それでも「KOのイメージはできている」と王者を撃破する決意は揺るがない。江藤を指導する白井・具志堅スポーツの具志堅用高会長は、「デビューからこれまでで仕上がりは一番いい」とまな弟子の状態の良さを感じている。江藤は「ウチナー魂を見せる」と強調。沖縄の声援も力に変えて、世界戦のリングに挑む。(平安太一)