サッカーで成長支援 発達障がい児対象に教室


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 【沖縄】スポーツを通して発達障がい児の育成に取り組む「放課後等デイサービス スパイク」(浦添市伊祖)は11月20日、沖縄市の県総合運動公園レクリエーションドームで、発達障がい児を対象にしたサッカー教室を開催した。カラフルなゼッケンを着けた子どもたちは、チームメートと連携しながら懸命にボールを蹴って汗を流した。

 今月オープンしたスパイクは、県内でも珍しくスポーツを取り入れた発達障がい児の福祉事業所になる。家に引きこもりがちな子どもたちに、サッカーを通して体を動かすことの楽しさや、友達との協力、社会性を身に付けてもらうことを目的に活動している。
 20日夕に開かれたサッカー教室には十数人の子どもたちが参加した。GAZZサッカークラブ代表で元プロサッカー選手の石川翔二さん(33)=浦添市=が講師を務め、サッカーのルールや技術を教えた。
 子どもたちは2チームに分かれて試合をした。友達からのパスを受けたり、ドリブルをしたりしてシュートを決めると、参加者みんなで活躍を喜んだ。間違って友達のおなかにボールを蹴った子が、痛がる友達のそばに駆け付け「ごめんね」と謝って仲直りするほほ笑ましい場面もあった。
 スパイク管理者の池内龍太郎さん(32)=北中城村=は「サッカーを通していろいろ学び、日常生活でも良い変化が出てきている。子どもの成長を支えていきたい」と笑顔で話す。
 サッカー教室は行政の福祉サービスを利用できるため、参加費は基本無料になる。問い合わせはスパイク(電話)098(943)6063。

「スパイク」のサッカー教室で体を動かすことを楽しむ子どもたち=11月20日、沖縄市の県総合運動公園