沖縄男子8強逸す JOCジュニアバレー


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男子決勝トーナメント2回戦 山口―沖縄 第2セット、スパイクを放つ沖縄の宮城テリーク(奥)=27日、大阪市中央体育館(大城周子撮影)

 バレーボールのJOCジュニアオリンピックカップ第29回全国都道府県対抗中学大会第3日は27日、大阪市中央体育館などで男女の決勝トーナメントがあり、沖縄選抜男子は決勝トーナメント1回戦で大阪南選抜を2―1で破ったが、2回戦で山口選抜にフルセットの末に敗れてベスト16。沖縄選抜女子は決勝トーナメント1回戦で奈良選抜にストレート負けした。

◆相手の粘り崩せず
 沖縄選抜男子は決勝トーナメント2回戦で、山口選抜の粘り強いバレーの前に屈した。
 昨年の8強超えという目標を達成できず選手たちは「自分たちの力が足りなかった」と口をそろえ、敗戦を受け止めた。
 前日の予選グループ戦を2戦全勝で勝ち上がり、大阪南選抜との1回戦は第1セットを落とした後に第2、第3セットを連取して逆転勝ち。チームの流れは悪くはなかった。ただ2回戦の相手・山口は秋の合宿で対戦経験があり、しっかり対策を練られていた。
 沖縄の絶対的エース宮城テリークに対し、相手は長身の3枚ブロックでプレッシャーをかけ、ブロックをかいくぐった球には体を投げ出して拾った。宮城も負けじとスパイクを打ち込み、宮城と対角の砂川大典も「自分が決めるしかないと思い切り打った」と鋭角なスパイクを決めて対抗したが、第3セット終盤に連係が乱れて力尽きた。
 沖縄選抜も夏のチーム結成以来、ブロックとレシーブの連係を強化してきたが、全国のレベルはさらに上だった。
 岸良徹監督は「レシーブがしつこく、よく動いていた。『これも取るのか』と思うようなものもあった」と相手の集中力や執念にうなった。3年生の宮城は「必死に上げて、必死につないで、必死に打つ。全国のチームの姿勢が一番勉強になった。ここで負けた分を高校で取り返しにいきたい」。糧を得た選手たちに涙はなかった。(大城周子)