名護、快勝で栄冠 KBC杯県中学新人野球


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決勝 名護―石垣 悪天候の中を5回1失点に抑えた名護の金城英大=28日、名護市営球場(屋嘉部長将撮影)

 【名護】第6回KBC学園杯第19回県中学校新人軟式野球選手権大会は28日、名護市営球場で最終日を迎え準決勝、決勝が行われた。好機に得点を重ねた名護が金城英大、玉城迪孝の継投で石垣打線を抑え、7―2で勝利し、初の栄冠を手にした。名護は2016年3月に熊本県で開催される第13回九州中学校選抜軟式野球大会に県代表として出場する。

◆序盤にリズム 準決勝の劇的勝利で勢い
 準決勝でサヨナラ勝ちした名護。余韻もまだ覚めやらない直後の決勝戦、劇的な勝利の勢いをそのまま表すように序盤で加点し、一気に試合の流れを引き寄せた。「とてもいい空気で決勝に臨めた。立ち上がりですぐにリズムをつかめた」。金城英大主将はうれしそうに振り返った。
 金城はエースとして大事な試合で先発した。大会に入り、本調子とは遠い状態だった。決勝戦でもボールが先行し、制球が思うように定まらなかった。しかし、苦しい場面で「アウトを一つ一つ取り、野球をシンプルに考えること」を意識したという。その結果、好守備にも支えられて五回を最少失点に抑え、玉城迪孝につないだ。
 「石垣は強力打線で最後まで気が抜けなかった。調子の悪い中で試合をつくることができたのは成果だった」。エースとしての役割を果たし、ほっとした表情を見せた。上里喜史監督も金城の投球について「苦しみながらも試合の中で調整してくれた」とたたえた。
 決勝では課題だった攻撃面で先制、追加点、ダメ押しと理想的な展開を見せた。8盗塁は積極的な姿勢の表れだ。上里監督は「足を絡めた攻撃で勢いが出た」と話した。粘り強い投手陣と積極的な攻撃には「九州大会でもまた、気持ちを新たに挑戦していく」と前を向き、選手の活躍に期待している。(外間崇)