「大浦湾の自然見て」 辺野古基金でグラスボート導入


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グラスボートから海中のサンゴ群落をのぞく稲嶺進市長(左)ら=1日、名護市大浦湾

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う埋め立てが予定されている名護市大浦湾の自然を多くの人に知らせようと、ヘリ基地反対協議会がグラスボートを導入した。1日には稲嶺進名護市長らが船に乗り、大浦湾に広がるサンゴ群落を観賞した。

 グラスボートは辺野古基金で購入した。ヘリ基地反対協議会の所有で、市内の東海岸地域でエコツーリズム活動などを行う団体でつくる「名護市東海岸エコツーリズム推進協議会」が管理とボートを活用したガイドなどを行う。
 ボートからは、テーブルサンゴやアオサンゴ、熱帯魚やクラゲが泳ぐ姿が見えた。大型の浮標灯(ブイ)などを固定するために沖縄防衛局が設置したコンクリートブロックも確認された。
 稲嶺市長は海中をのぞき込み「この自然をつぶしてはいけない。多くの人に生の姿を見てほしい」と話した。浮具(フロート)内を行き来する海上保安官のゴムボートやクレーン船を間近で見て「海を守る人が塀の外側にいて、海を壊す人たちが塀の内側にいる。悲しい現実だ」と話した。