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砂ぐい2万2400本打ち込みへ 防衛局、軟弱地盤の改良工事へ入札手続きを開始


砂ぐい2万2400本打ち込みへ 防衛局、軟弱地盤の改良工事へ入札手続きを開始 新基地建設が進む名護市辺野古地域と大浦湾
この記事を書いた人 琉球新報社

 名護市辺野古の新基地建設に向け、沖縄防衛局は8日、県の設計変更承認が必要となる大浦湾側で護岸などを新設する4件の工事について入札公告を実施した。軟弱地盤の改良のために砂で作ったくいを約2万2400本打ち込むとし、地盤改良工事に早期着手する姿勢を鮮明にした。くいは大浦湾側全体で約7万1千本を打ち込む計画で、全体の3分の1近くが発注されることになる。工期は最も長いもので2028年3月までとした。

 ただ、実際の工事には県から設計変更の承認を得る必要がある。4日の最高裁判決により、県には承認する法的義務が生じているが、県はまだ判断を示していない。玉城デニー知事は8日の会見で「入札にかけたことについては、法律上の問題はない」との認識を示した。承認するかどうかについては「現在、検討中だ」と述べるにとどめた。

 浜田靖一防衛相は8日の会見で「着実に工事を進めることが、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現し、危険性除去につながる」と述べた。

 今回の入札公告では、地盤改良用などとして計173万立方メートルの海砂を使うことも盛り込まれた。
 (知念征尚、明真南斗)