有料

県民の会が抗議手渡す 防衛局に 基地巡る事件事故で


県民の会が抗議手渡す 防衛局に 基地巡る事件事故で 「米軍基地を撤去せよ」などとシュプレヒコールを上げる集会参加者ら=11日、嘉手納町の沖縄防衛局
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄を再び戦場にさせない県民の会は11日、嘉手納町の沖縄防衛局に櫻井淳次長と阿野貴史次長を訪ね、4日に那覇市で開いた緊急抗議集会で採択した、米兵による性的暴行事件の続発と名護市安和桟橋の辺野古新基地建設土砂搬出の抗議現場で警備員ら2人が死傷した事故への、抗議決議を手渡した。沖縄防衛局前で抗議集会も開き、約50人が「米軍基地を撤去せよ」とシュプレヒコールを上げた。

 米兵性的暴行事件についての抗議決議では「命の尊厳を踏みにじり、謝罪すらしない米軍」と批判した。また「それに追随し、隠ぺいを図ろうとする日本政府の卑劣さを私たちは断じて許すことはできない」とした。

 安和の死傷事故については「反対運動が招いた事故と決めつける言動があふれている」と指摘。「安全性を度外視したトラック搬送のあり方を運送業者や警備会社に強制した政府・防衛省そして現地沖縄防衛局に最大の責任がある」と抗議した。事故原因が明らかになるまですべての工事を中止することなどを求めた。

 性的暴行事件の謝罪について櫻井次長は「組織として確定的には申し上げられない」とし、再発防止策は「効果のあるものを米側と調整する」と回答した。

 安和の死傷事故について阿野次長は「事実関係の詳細を確認中。今後の予定については予断をもって伝えられない」とした。

 (金盛文香)