マイナス金利開始 県内金融機関、預金金利下げ


この記事を書いた人 志良堂 仁

 日銀のマイナス金利政策が16日、始まった。県内の主要金融機関は預金金利の引き下げに踏み切った。県内で最大級の預金残高がある琉球銀行と沖縄銀行は定期預金の一部で金利を引き下げた。県農業協同組合(JAおきなわ)も15日から一部の定期預金金利を引き下げた。

 県内の金融機関で16日現在、預金金利の引き下げに踏み切ったのは、琉銀と沖銀、JAおきなわの3金融機関で、沖縄海邦銀行やコザ信用金庫、県労働金庫は検討中とした。海銀は週明けにも結論を出す見通し。那覇市に支店を持つ鹿児島銀行も預金金利引き下げの検討に入っており、今後、県内すべての金融機関が金利を引き下げる可能性があり、利子収入の減少や資産管理のリスク増などマイナス金利の導入が実生活に影響を及ぼす事態となった。
 県内の金融機関は住宅ローンなどの貸出金利については「未定」や「検討中」としており、現時点で市民がマイナス金利の恩恵を受ける状況には至っていない。今後、普通預金の金利引き下げも視野に入っており、マイナス金利をめぐる混乱は続く見通しだ。