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沖縄県庁からPFAS含む泡消火剤900リットルが流出 久茂地川に流れ込む 地下駐車場の感知器が誤作動


沖縄県庁からPFAS含む泡消火剤900リットルが流出 久茂地川に流れ込む 地下駐車場の感知器が誤作動 誤作動によってPFASを含む泡消火剤が噴射された県庁地下2階駐車場の消火設備=26日、県庁
この記事を書いた人 Avatar photo 沖田 有吾

 那覇市泉崎の県庁の地下駐車場から、発がん性などが指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を含む泡消火剤が消火設備の配管から外部に流出していたことが26日までに分かった。消火剤が流れ込んだ久茂地川からは、国の暫定指針値(1リットル当たりPFOS・PFOA合計50ナノグラム)を下回るPFASが検出されたという。県は27日にも正式に発表する見通し。

 県によると、6月18日に地下駐車場で感知器の老朽化による誤作動で、泡消火剤推定約900リットルが噴射された。一部は回収されたが、大部分は側溝から階下の「湧水槽」に流れ込んだ。湧水槽は一定の水位になるとポンプでくみ上げる仕組みだったが、12日に洗浄などのためにふたを開けたところ、水位が下がっていた。排水経路をたどると、那覇市の公共下水道(雨水)を通って久茂地川につながっていた。

 県が流出場所の水などを採取して検査したところ、地下駐車場と湧水槽からは国の暫定指針値を超えるPFASが検出された。

 県管財課は「外部に流れ出てしまい、県民に不安を与えた。大変申し訳ない」としている。現時点で、久茂地川で魚が死ぬなどの異変は報告されていないという。

 管財課によると、消火剤の入るタンク自体は交換済みだったが、配管にPFASが残っていた。2025年度に改修工事を予定していた。

 PFASは、沖縄では主に米軍基地や自衛隊基地で使われていた泡消火剤に含まれていた。県の施設でも保管されている。

(沖田有吾)

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