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【動画あり】PFAS流出、知事への報告3カ月遅れ 県総務部長「速やかに共有すべきだった」 知事謝罪「県民に不安与えた」


【動画あり】PFAS流出、知事への報告3カ月遅れ 県総務部長「速やかに共有すべきだった」 知事謝罪「県民に不安与えた」 県庁地下駐車場で発生したPFAS流出について謝罪する玉城デニー知事=27日午前0時38分ごろ、県議会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 県庁地下2階の駐車場から、発がん性などが指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を含む泡消火剤が流出し、久茂地川まで流れ込んだ問題について、玉城デニー知事は27日未明、県議会9月定例会で「県民の皆さまに、多大な不安を与え、報告が遅れたことをおわびする」と謝罪した。 

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 同日午後に会見した宮城力総務部長は、泡消火剤が放出された6月時点では、施設の構造的に外部流出はしないと認識していたため流出を公表する意向はなかったとの認識を示した。

 宮城部長は泡消火剤の外部流出が判明した9月12日以降、公表に踏み切る方針に転じ、玉城知事には国連出発前の15日に口頭で説明した。玉城知事が国連から帰国後の25日に検査で庁舎内や久茂地川からPFOSなどが確認されたと報告した。
泡消火剤の大部分が流れ込んだ階下の「湧水槽」では国の暫定指針値(1リットル当たりPFOS・PFOA合計50ナノグラム)の480倍となる2万4千ナノグラムが検出された。久茂地川では暫定指針値以下の34ナノグラムを検出した。

 県庁地下2階駐車場は来庁者も利用するが、県はPFASは体内に摂取しないと健康被害は生じないため、利用者への影響は考えにくいと説明。土壌へ浸透する可能性もないとしつつも、久茂地川に与える環境負荷は不明とした。
 宮城部長は本来なら6月時点で公表すべきだったとして「速やかに県民に情報を共有すべきだった。危機意識が足りなかった」と陳謝した。(梅田正覚)

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