「市議が職員にパワハラ」糸満市長が議会に調査と再発防止申し入れ 高圧的言動で「精神的苦痛受けている」 


「市議が職員にパワハラ」糸満市長が議会に調査と再発防止申し入れ 高圧的言動で「精神的苦痛受けている」  糸満市役所
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 【糸満】糸満市議会(金城寛議長)の9月定例会で市議から市職員へのパワーハラスメントがあったとして、當銘真栄糸満市長は26日、市議会に対し調査と再発を防ぐための厳正な対応を文書で申し入れた。一般質問や委員会で市議数人による高圧的態度があり、複数の職員が心身の不調を訴えているという。

 9月定例会では、市有地売り払いや高嶺小移転改築について、野党側が長時間追及していた。

 文書によると職員への聞き取りで①答弁調整や資料要求時の威圧的、高圧的言動②意に沿わない答弁や資料に怒りをあらわにする③説明や答弁に対して執拗(しつよう)に否定的な質問を繰り返す―などの行為を確認したという。

 議場で市幹部を「おまえ」「あんた」と呼んだり、全員協議会で職員に対し「ばかか」と人格を否定したりする発言もあったという。市は「対等であるべき議会と執行機関の立場を逸脱し、優位性を背景にした多数のパワハラによりゆがんだ関係が生まれ、職員は萎縮し、精神的苦痛を受けている」と指摘した。

 野党市議の一人は「おまえ」などの発言を認め「口が滑った。反省している。その場で指摘してほしかった」と語った。別の議員は「議員がパワハラをしたと決め付けた文書だ。市政の問題点について適正に質問しており、声は荒らげていない」と反論した。

 金城議長は「双方意見があり、調査は実施しなければならないだろう」と述べた。10月中にも議会運営委員会を開き、第三者委員会の設置なども視野に、文書への対応を諮る。

(岩切美穂)

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