知事、来年度も訪米 新基地阻止へ県外でシンポも


この記事を書いた人 志良堂 仁

 県議会2月定例会は1日、一般質問の第3日が行われた。米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古での新基地建設をめぐり、町田優知事公室長は「2016年度予算案にも訪米に関する費用を計上している。米大統領選の日程を見ながら、訪米時期を検討していく」と来年度も新基地断念を求めて翁長雄志知事が訪米する方針であることを明らかにした。県外で複数回、沖縄の状況を発信するシンポジウムを開催する意向も示した。普天間問題をめぐる県主催の県外シンポは翁長県政下では初めて。

 米軍キャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区(宜野湾市)の跡地にがん治療の重粒子線治療施設を整備する構想について、謝花喜一郎企画部長は「検討委員会の意見を取りまとめていて、その内容を待って検討したい。赤字になるようであれば導入はできない」と述べた。いずれも赤嶺昇氏(県民ネット)への答弁。
 IC乗車券「OKICA(オキカ)」への入金方法について、謝花企画部長は「商業施設などでチャージできる環境整備のため現在調査している。16年度には利用者が多いバス停10カ所付近のコンビニやスーパーなどにチャージ機を設置したい」と述べた。
 高校生、大学生を対象にした県国際交流・人材育成財団の無利子奨学金の14年度滞納状況について、諸見里明県教育長は「高校生向けは滞納者1359人、滞納額は約6249万円、滞納者率は18・2%。大学生向けは滞納者が342人、滞納額は1億420万円、滞納者率は16・9%だ」と述べた。いずれも比嘉瑞己氏(共産)への答弁。
 県立向陽高校への県立中学の設置可能性について諸見里教育長は「(一貫校の最初の卒業生が出る)6年後というのは時間を置き過ぎる。なるべく早く検討する方向で向かっていきたい」と述べた。新垣安弘氏(無所属)に答えた。