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辺戸岬や比地大滝、国頭村内の観光スポット巡る無料バス 3ルート、村が来月からの実施を検討


辺戸岬や比地大滝、国頭村内の観光スポット巡る無料バス 3ルート、村が来月からの実施を検討 国頭村の比地大滝(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 武井 悠

 【国頭】バスで国頭村を訪れる観光客が村内を周遊する交通手段を確保しようと、村が早ければ11月から主要ホテルと観光地を結ぶ無料バスの実証実験を実施する方向で検討していることが3日までに分かった。25人乗りのマイクロバス2台を運行させ、辺戸岬など村内の主要観光スポットを巡る3ルートの設定を見込む。月内にも協議会を立ち上げ、本数など運行に向けた具体的内容について関係団体と検討、調整を進める。

 村観光協会によると、同村への入域観光客数は年間約70万人。そのうち、数万人はレンタカーではなくバスやタクシーなどで同村を訪れているとみられる。村によると、観光客から村内の移動手段の整備などを求める意見や要望が村観光協会に寄せられていた。

 実証実験の期間は2025年2月まで。いずれも道の駅ゆいゆい国頭を起点に(1)比地大滝や村森林公園などを回る周辺ルート(2)国道58号などを経由して辺戸岬や奥を結ぶ西海岸ルート(3)県道2号から安波や安田を経由して辺戸岬を結ぶ東海岸ルート―の三つの路線の設定を検討している。運行委託費などの予算は2千万円で、国の一括交付金を活用する。

 村は今後、公募あるいはプロポーザル方式で運営を委託する事業者を決定する。使用する車両や運転手の確保などは委託事業者に一任する予定だ。

 村内では現在、辺土名と村北部を結ぶ村民向けの有料村営バス2路線のほか、事前予約式のバスも午前中に運行している。1日の本数は上下各2便と限られており、観光客のニーズに対する柔軟な対応などが課題となっている。

 (武井悠)