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「読書リーダー」育成プログラム 知念秀明(県教委高校生読書リーダー育成研修担当)<未来へいっぽにほ>


「読書リーダー」育成プログラム 知念秀明(県教委高校生読書リーダー育成研修担当)<未来へいっぽにほ> 知念秀明(県教委高校生読書リーダー育成研修担当)
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 前回のコラムで紹介した高校生の不読率改善に関して、沖縄県では「一石二鳥」いや「三鳥」のプログラムを推進しています。高校生の不読率の高さは全国的な課題となっています。そこで、「高校生の不読率改善を高校生自身に取り組んでもらおう!」と、昨年度から「沖縄県高校生読書リーダー育成研修」を実施しています。

 高校生たちはまず研修を受け、その後に約半年間にわたる「探究活動」を行い、各学校の不読率改善に向けた調査・研究や活動を進めます。最初の研修では県立図書館でグループワークをしたり、大手書店で陳列の工夫やPOPを学んだり、琉球大学図書館で調査や研究の進め方を学んだりします。

 その後、各学校で本を紹介する動画を作ったり、図書館で吹奏楽部が演奏したり、オリジナルキャラクターを作ったり、図書館内にお化け屋敷を模したホラー小説コーナーを作るなどのトライアンドエラーを繰り返して、最後にそれまでの取り組みを発表します。

 このプログラムの主要な目的は高校生自身による「不読率の改善」です。現段階では大幅な改善には至っていませんが、各学校で他の生徒を巻き込みながら読書への関心が高まっていることは確かです。

 また、このプログラムは各学校で実施されている探究活動にも役立っており、単なる調べ学習から一歩進んだ成果を生み出す手助けとなっています。

 彼らの取り組みは自身の進路活動にもプラスの影響を与えており、特に探究活動での経験と成果は志望理由書や面接で高く評価されています。これからの若き読書リーダーたちの活躍にご注目ください。