FC琉球、逃げ切り首位 盛岡に3―2 サッカーJ3第5節


社会
この記事を書いた人 志良堂 仁
試合の流れを変え、2得点を決めたMF田中恵太(左)=17日、岩手県のいわぎんスタジアム(球団提供)

 サッカー明治安田J3のFC琉球は17日、岩手県のいわぎんスタジアムでグルージャ盛岡と第5節を戦い、3-2で勝利した。琉球は4勝1敗、勝ち点12。今節終了時点でリーグ首位を保っている。

 琉球は前半2分、盛岡のDF久保海都に今季初の先制点を奪われたが同40分、MF田中恵太が同点ゴールを決め追い付いた。琉球は後半21分、FWパブロが追加点を決め、続く同35分、田中が1点を追加した。同40分、盛岡のMF牛之濱拓に追加点を許したが逃げ切った。
 次節は24日午後4時から県総合運動公園陸上競技場でカターレ富山と対戦する。

◆流れ変えた田中/同点弾含む2ゴール
 首位で迎えた試合の序盤から今季初の先制点を許したFC琉球だが、そのままでは終わらなかった。嫌な空気を断ち切ったのはMF田中恵太だった。田中は「失点をして流れに乗れなかったが、前半のうちに追い付けて勝ち点3を取れて良かった」と胸をなで下ろす。
 前半2分、最初のセットプレーで先制点を奪われた琉球だが同40分、MFレオナルドからパスを受けた田中の右足が放ったボールがゴールネットを揺らした。同点に追い付いた琉球は後半21分、FWパブロがMFの藤澤典隆からのパスを頭で押し込んだ。「盛岡のDFがパブロに食い付いてきているのが分かっていた」田中は同35分、「うまくその裏を取れればと」狙いを定めて右足を振り抜き、「ぎりぎりで(オフサイド)ラインを抜けて」追加点を決めた。同40分に盛岡に追い上げられたものの、勝ち点を守りきった。
 フル出場しつつも開幕戦以来点が取れなかった田中だが、2点を取り今季3ゴールで得点順位のトップに躍り出た。
 攻撃が光り、序盤の失点を打ち消し首位を維持した琉球だが、守備の課題は拭えない。これまでの5試合で全16チーム中、下位2チームに次ぐ6失点は、全チームトップの9得点を打ち消している。
 いい意味で「首位にいる意識はチームにはあまりない」(田中)若い琉球の選手たち。課題を克服し、成長できるが試される。