【動画あり】「今すぐ逃げれ」友人らの連絡で高台へ 北陸で被災の沖縄出身者、続く余震に不安募る「この先どうなるのか」


【動画あり】「今すぐ逃げれ」友人らの連絡で高台へ 北陸で被災の沖縄出身者、続く余震に不安募る「この先どうなるのか」

 地震で倒壊した金沢市の住宅=1日午後(近隣住民提供)

この記事を書いた人 琉球新報社
地震直後の石川県金沢市上本町の道路の様子(提供)

 1日に発生した能登半島地震では、石川、富山両県などで生活や旅行中の沖縄県内出身者も被災した。

 浦添市出身のハンドボール選手宮城大樹さん(26)は、震度5強を観測した富山県氷見市の自宅で地震に遭った。

 「テレビが台座から落ち、家の外からは地響きのような音がした。テレビに映る石川県の様子を見て、東日本大震災の映像がフラッシュバックした」と振り返る。

 自宅と海の距離は700メートル弱。テレビのアナウンスを聞いて高台に逃げた。沖縄の友人や友人の親からも「今すぐ逃げれ」と連絡が相次いだ。岐阜県高山市の知人宅に避難したが、断続的に余震が続く。「気持ちが休まらない。冷静さを保つようにしているが、この先どうなってしまうのだろう」

 うるま市出身の演出家比屋根秀斗さん(37)も氷見の自宅で被災し、高台で車中泊した。「断水が続き、市役所での給水も長蛇の列になっている」と語った。

 那覇市出身の教諭金城政博さん(58)は、富山県上市町の自宅で「ドーン」という激しい揺れに襲われた。「見たことのない台数」の車が高台へ向かい、余震の合間に行ったスーパーも食料を買い求める人でごった返していたという。「まだ連絡がとれない知人もいるので心配だ」と話した。

 地震で鳥居が倒壊するなどした金沢市の大野日吉神社=1日午後4時50分ごろ

 豊見城市出身で、金沢学院大3年生の知念育利さん(21)は、金沢市内の学生寮にいた。棚から食器がほとんど落ち、テレビが倒れないようにしがみついていたという。

 両親に電話で安否を伝えたが、間もなく強い余震があった。近隣住民は騒然とし、道路には亀裂が入った。2日午前6時まで不安で眠れず、軽い仮眠を取った程度だという。「火災があった沿岸部より被害は少ない方だが、でもまだ何が起こるか分からない」と疲労感をにじませた。

 石川県沖縄県人会事務局長の新川日出雄さん(51)=金沢市=は「2007年や去年も地震はあったが津波の心配はなかった。今回は5メートル級の津波警報も出て、身構えた」と話す。

 北陸観光中の人も地震に直撃した。家族と一緒に金沢市に滞在し2日、那覇空港に到着した真地泰充さん(69)=与那国町=は「建物が崩れるのでは」と思うほど強い揺れを感じ、高台に避難した。高速道路は使わずにレンタカーで小松空港まで移動した。「無事に沖縄に着いてほっとした」と息をついた。

 家族6人で石川県白山市のホテルにいた宮原金星さん(36)=本部町=も「恐怖で座り込むほどの揺れ」に襲われ、「沖縄に住む自分たちが思っている以上のものだった」と振り返った。

 一方、八重山高校野球部出身で、金沢学院大3年の内間敬太郎さんは沖縄に帰省中で無事だった。「道路が崩れ、地元出身の子のおばあちゃん家も崩れたと聞いた」と案じていた。

(高橋真帆、仲本文子、古川峻、金城大樹、上江洲仁美、南彰)