【動画あり】米軍の戦略爆撃機が離陸　昨年12月に嘉手納基地に緊急着陸で飛来　沖縄

　【嘉手納】昨年12月20日に米空軍嘉手納基地に緊急着陸したB1B戦略爆撃機2機が16日午前9時過ぎ、相次いで嘉手納基地を離陸した。所属する米サウスダコタ州エルスワース空軍基地に帰還するとみられる。B1B爆撃機の嘉手納基地への飛来は1996年以来だった。

　B1B爆撃機は最高速度マッハ1.2。1980年代半ばに運用が始まり、当初は核兵器も搭載した。最大57トンの兵器を搭載できる。米国と旧ソ連による第1次戦略兵器削減条約（START1）に基づき現在は核兵器は搭載できない仕様となっているが、クラスター爆弾などを大量に搭載可能。

　韓国メディアによると、12月18日に北朝鮮が大陸間弾道ミサイル（ICBM）を発射したことを受け、同20日に日米韓が朝鮮半島に展開したB1B爆撃機と空中合同訓練を実施した。嘉手納基地に緊急着陸で飛来した機体と同じものだとみられる。その後嘉手納基地に長く駐機を続けていた。今月13日に実施された台湾総統選挙をにらんで中国をけん制するため、しばらく嘉手納基地に駐機していた可能性もある。

　嘉手納基地に飛来した2機のB1B爆撃機は16日午前9時過ぎ、ごう音を立てながら北向けに離陸した。

　一方、同じくエルスワース空軍基地に配備されているB1B爆撃機が今月4日、着陸中に墜落する事故を起こしている。乗員4人は全員脱出し、命に別条はなかった。（島袋良太）