嘉手納基地のパラシュート降下訓練　防衛相は容認姿勢　「常態化」は否定

【東京】19日午後に米空軍が嘉手納基地内でパラシュート降下訓練を計画していることを巡り、木原稔防衛相は19日正午ごろの閣議後会見で見解を問われ、パラシュート降下訓練を伊江島補助飛行場で実施することにした1996年の日米特別行動委員会（SACO）最終報告の「例外的な場合に該当する」と述べて容認する考えを示した。訓練は定期的なものではないとして「常態化」の指摘を否定した。

木原防衛相はSACO報告に基づいて「米軍には伊江島での実施が基本だと申し入れている」と説明しつつ、伊江島補助飛行場の滑走路で大型輸送機が離着陸ができなくなっていると強調した。沖縄防衛局の職員を派遣して滑走路の状態を確認したと明らかにした。米軍が今後、滑走路の改修工事を計画しているとした上で、「早期に使用が再開できるよう可能な限り支援や協力などに取り組んでいく」と語った。

米軍が補修を怠っていたことが原因か、報道陣に問われたが、木原防衛相は「細部は米軍の運用に関することなので申し上げられない」としつつ「米軍は2020年にも滑走路の表面を修復する工事を実施した」などと説明した。（明真南斗）