ブラック!!辺野古警備 長時間労働で労基署指導


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設予定地で、海上警備業務を防衛局から請け負っている警備会社が、沖縄労働基準監督署から従業員に労働基準法違反の疑いのある長時間労働をさせているなどとして、労働環境を改善するよう指導されていたことが11日、分かった。警備会社は、新基地建設に反対し海上で抗議行動する市民の抗議船やカヌーの監視業務をしている。

 警備会社の従業員は北部の複数の漁港から午前8時前に大浦湾の予定地先へ移動し監視業務を実施。夕方以降、予定地先から各漁港に戻っているとみられる。
 同社は東京都内の会社の100%子会社。シュワブ海上の警備業務は親会社が2015年7月に、防衛局から一般競争入札で落札し、約24億円で契約している。
 琉球新報社の取材に対し、警備会社は労働時間に関連して労基署から指導を受けていることを認めた上で、「(指導について)真摯(しんし)に対応している。現在対応中なのでコメントは差し控えたい」とした。
 親会社は取材に「現在、労基署と指導についてやりとりをしているため、コメントはできない。当社としては、警備業法あるいは労基法にのっとり、業務を真摯に行うよう指導している」と話した。
 親会社の従業員(警備員)らが結成した労組が所属する労組連合組織は「警備会社で労組が結成されるのは珍しいが、従業員の待遇の悪さやパワハラがあるとして有志が立ち上げた。同じような状況が沖縄でもあるのかもしれない。労組の責任者を通じて情報収集をしたい」とした。