沖縄署は14日、県内の30代~60代の男女に法律の上限を超える高金利で現金数万円を貸し付けたとして、出資法違反容疑で、県内に活動拠点を置くヤミ金グループのメンバーで20代~50代の男9人を逮捕した。
男らは交流サイト(SNS)などを介して離合集散を繰り返す匿名・流動型犯罪グループ(通称トクリュウ)のメンバーで、債務者は全国600人以上におよび、貸付総額は約4億円に上るという。
県警は同日、玉那覇潤沖縄署長を長とする捜査員130人規模の合同捜査本部を設置し、グループの全容解明を急いでいる。
沖縄署によると、男らは北中城村や本島中部に拠点を置き、国外の指示役を通じて無届けでヤミ金業を営んでいた。メンバーは不特定多数で互いの素性などは知らず、ニックネームなどで呼び合い離合集散を繰り返していたという。
債務者の多くは県内在住者で、返済が滞ると「売春して返せ」「強盗して返済しろ」などと悪質な督促電話が繰り返されたという。
県警は2023年8月下旬、北中城村の拠点を捜査1課特殊犯捜査係(SIT)を含む捜査員70人で捜索を実施した。携帯電話やパソコンなどの電子記録などを押収し、実態解明を急いでいる。