辺野古海上警備 国が残業代支払い指導


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 名護市辺野古の新基地建設工事に伴う警備業務で、海上警備を担うマリンセキュリティー(沖縄市泡瀬)が抗議する市民をリストアップして監視し、防衛局に報告していたと一部で報道された件について、井上一徳防衛局長は16日、「受注者に事実関係を確認している」と述べた。防衛局が関与しているかについては言及を避けた。マリンセキュリティー社の従業員に残業代が支払われず、沖縄労働基準監督署が指導をしたことについては、「31日までに賃金の不足額を再計算の上、過去2年に遡及(そきゅう)して支払うことを受注者に求めている」と述べた。

 照屋寛徳衆院議員ら県選出の野党国会議員5人が同日、防衛局を訪れ、監視行為や残業代未払いの是正を求めたことに回答した。

 照屋氏らは監視行為について「抗議行動は国民に保障された表現の自由に基づいている。反憲法的だ」と指摘。事実関係を明らかにするよう求めた。残業代の未払いについては、「新たな基地建設を強行してきた上、事業に関わる労働者のいじめを放置するなど許されるものではない」として是正を求めた。

 海上警備の契約落札率が99・4%を越えていたことについて、糸数慶子参院議員が「官製談合の疑いが強い」と指摘。井上局長は「3社に見積もりを依頼した。2社から見積もり辞退の回答があり、残り1社からの見積もりを参考に予定価格を算出したものだ。一般競争入札で実施し、適切に行われた」と述べ、問題はなかったとの認識を示した。