うるま陸自訓練場「計画の断念を」「なぜこの場所なのか」 地元住民や県議らがデニー知事に要請 沖縄


うるま陸自訓練場「計画の断念を」「なぜこの場所なのか」 地元住民や県議らがデニー知事に要請 沖縄 玉城デニー知事(右から4人目)にうるま市石川のゴルフ場跡地への自衛隊訓練場新設計画断念を求める意見書を手渡す石川地区自治会長連絡協議会の與古田ゆかり会長(同5人目)=16日、県庁
この記事を書いた人 Avatar photo 梅田 正覚

 防衛省が沖縄県うるま市石川のゴルフ場跡地へ陸上自衛隊の訓練場新設を計画している件で、うるま市市区選出の県議3人とうるま市石川地区自治会長連絡協議会の與古田ゆかり会長、計画地の旭区自治会の石川修会長は16日、県庁で玉城デニー知事と面談し、防衛省に計画断念を働き掛けるよう要請した。玉城知事は17日に面談する木原稔防衛相に「地元の皆さまの意向を尊重してほしいと申し入れたい」と述べた。

 意見書では計画地は県立石川青少年の家が隣接することや1959年の石川・宮森米軍ジェット機墜落事故を挙げ、「このような惨事の可能性を想起させるような環境をつくってしまうことでは安心安全な街づくりはできない」として、計画断念を求めた。

 玉城知事は「本来であればそのような訓練場は住民の生活地域、教育施設がある地域から離れた場所に造るべきだし、狭隘(きょうあい)な沖縄本島に住民地域から離れて訓練できる場所があるのか」と話した。

 面談後、與古田会長は「なぜこの場所なのか。今の環境を維持し、暮らしに心配がないようにしてほしい。石川地区だけではなく、うるま市全体、ひいては県全体の問題だ」と話した。今後、「自衛隊訓練場設置計画の断念を求める会」を正式に立ち上げて活動するとした。

 面談にはうるま市区選出4人の県議のうち、山内末子氏と照屋守之氏、照屋大河氏の3人が参加。自民党県連会長の仲田弘毅氏は参加しなかった。

(梅田正覚)