沖縄県うるま市石川のゴルフ場跡地で計画されている陸上自衛隊の訓練場建設について、自民党沖縄県連が政府に対して整備計画の白紙撤回を求めると表明したことを受けて、沖縄県の玉城デニー知事は27日、「非常に賢明な判断だと思う」と話した。
この日の沖縄県議会一般質問の冒頭、県議会会派「沖縄・自民」の会派長で自民党県連の幹事長を務める島袋大氏が所感として言及した。自民党県連の仲田弘毅会長と島袋幹事長は記者団の取材に応じ、県連として白紙撤回を求めていくことを改めて強調した。
玉城知事は「訓練場の整備が計画されているうるま市石川の地元では、党派を超えて多くの住民が反対の声を上げるために結集していると聞いている。政府は地域住民の声をしっかり聞いて判断するべきだというのは、非常にまっとうな考えだと思う」と話した。
今後の市民運動との連携について、市民が集会や勉強会などを開く際に玉城知事からメッセージを出すことも検討しているとした。玉城知事は政府に対して、一度計画を白紙に戻して見直すよう求めている。「今後政府の方針が変わらないのなら、県もさらに強く言わざるを得ないだろう」と話した。
島袋氏は一般質問の冒頭で、政府が示す防衛力の抜本的強化の基本方針を容認する立場としながらも、「現在の状況では合意形成を得ることは難しいと言わざるを得ず、整備計画については白紙撤回をするよう強く求めなければならない」と述べた。(沖田有吾)